奥入瀬の至宝

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季節は大暑を迎え、夏を肌で感じる陽気になってきました。渓魚にとって暑く厳しいシーズンの始まりです。

今月初旬に訪れ、大雨による増水と強い濁りに屈して撤退した青森県十和田市、十和田湖を水源とする奥入瀬川(相坂川)上流、奥入瀬川漁協管内の夏サクラに再挑戦してきました。

今回、移動日の2日間を含め4日間の日程で釣行しました。漁期限の7月末日が迫る中、実釣2日間で気難しくステルス性の高い、夏のサクラマスに出逢える確率は極めて低いと思われますがそこに可能性を感じて、なんとか1尾に辿り着ければと思います。

現地に到着して川の状況を確認しましたが、釣り人の姿は皆無。今年の遡上量は例年に比べて少なく、6月の解禁当初は70センチ4.7キロが釣れるなどサイズは良かった様ですが、現地の情報によると7月は厳しいようです。

初日、水温は15℃を少し上回る程度、前回訪れた時と変化は無く水色からもコンディションは悪くないと思われます。全体的にシャローエリアが連続するので70mmのフローティングミノーから始めます。

ゆったりとした流れの中にできる僅かなヨレと河川形状を目安に砂や土が堆積する場所を推測し避けながら、流れに馴染むルアーを選択して流していきます。

最初のポイントでは、様々なルアーで徐々に釣り下りながら探っていきましたが、アユが触るだけで反応が得られず移動です。

ポイントを変更して、先ほどの場所よりも下流のカレントが効いている支流と合流する場所で、合流点から少し上流で水深があり、トロ場になっている場所に入りました。スプーンは持っていないので1投目で70mmのヘビーシンキングミノーを投入してボトムのマテリアルを探ります。少し大きめの石が疎らに入っているようです。ルアーを回収して60mmのフラットサイドシンキングミノーを投入、少し濁りが入っているように見えるのでゴールド系の水なじみが良くその中でアピールできるカラーを選択、少しゆっくりとした間隔のトゥイッチを加えヒラ打ちの間隔を広めにアピールします。しばらく探っていると恐らく70センチ近いと思われるアメマスがチェイス、ギリギリまで追いかけてきましたが、尾びれで大きな波紋をたてて帰っていきました。少しビビりました(笑)

その後、午前中はヒットなく終了。

お昼近くになり、車に戻って再び最初に入ったポイントに戻ります。
下流の水門が開いたのか午前中には無かった流れが効いています。ほかに釣り人は誰もいません、早速入川です。

午前中よりも若干濁りが薄くなった気がしたので、ナチュラル系で少しアピールできる要素を持ったカラーを選択。少し減水して浅くなったのでショートリップのフローティングミノーといきたいところですが、太陽が高く昇って魚は少し深い場所に入った可能性が高いので70mmのショートリップスローシンキングミノーを選択。弱い流れでもテールが少し暴れるように重心を前にセッティング、対岸の木がオーバーハングし日陰になった消波ブロックの隙間に丁寧に奥までルアーを撃ち込んでいきます。場所によっては25mほど対岸までありますがとにかく丁寧に撃ち込んでいきます。

しばらく釣り下って、川のカーブが最も強くなり流れが対岸に当たって、見た目にはわかりにくい僅かにできたヨレの少し上流の消波ブロックにルアーを撃ち込み、アクションは加えず沈めて障害物にルアーが当たった事を手元で確認した後、リトリーブを開始、ラインスラックを使ってルアーが少し揺れる程度でゆっくりとした微テンショントゥイッチを連続的に加え、リトリーブ速度は比較的ゆっくりでアクションさせます。そうすると、対岸消波ブロックから3mほど離れた水深は恐らく1.2m前後の流芯に出来たヨレをルアーが通過した瞬間、ミノーの下から銀色の魚体が勢い良く、すっ飛んで来ました。

喰った瞬間から激しいローリングでクネクネしています。鱒と確信して慎重にファイト、見た目まずまずのサイズに見えます。メインラインはPE0.3号ですので、いつもの様にラインを巻かれないよう無理せず鱒を怒らせないように、ランディングに入ります。鱒を上流に走らせるように誘導、流れて来たところを取り込もうとしますが、水温がヒット時点で17℃程と夏の鱒にとって適温なのか、まぁ元気です。細糸ですが高水温時に長時間のファイトは魚にダメージを与えるので、流れてきたところをリールのドラグ性能を信じて徐々にテンションを掛け若干強引に寄せます。なんとか短時間でランディング。

うっすら婚姻色が出た、62.5センチ2.28キロの美しい鱒でした。

鱒にとっては高めの水温なので手早く撮影して流れに戻します。

終始元気よく、流れに戻っていきました。

その後、反応なく初日は終了。
カレントが効いたタイミング、時合に狙った場所から出た良い鱒でした。

最終日は強い濁りが入ってしまい釣りにならず終了。

今回の奥入瀬サクラマス釣行で今期のサクラマス遊漁は終了。
今期は北陸富山の黒部川で厳しいながらもなんとか1尾を獲ることが出来て、最後、東北青森県奥入瀬でもなんとか1尾獲ること出来ました。かなり厳しいシーズンになりましたが怪我や事故無く終わらせることが出来ました。本当にありがとうございました。来シーズンも懸命に遡上してくる鱒とまた出逢いがあれば最高です。

これからは半月ほど釣りを休んで、その後、しっかりトレーニングを積みフィジカルコンディションを上げて来シーズンに臨みたいと思います。

水温:15-17度
気温:19-25度
青森県十和田市の奥入瀬川本流を探索
釣果:サクラマス1尾

Rod : テンリュウ レイズスペクトラ RZS71ML(旧スペック)
Reel : ダイワ 22イグジスト LT-2000S-H
Lure : ジップベイツ リッジ 70F/70S
Lure : ジップベイツ リッジフラット 60S/70S
Lure : ジャッカル ティモン トリコロールGT 72SR-F
Line : クレハ シーガー PEX4 ルアーエディション 0.3号
Leader:クレハ シーガー グランドマックス 1.5号
Hook : オーナーばり カルティバ SBL-55M #4 SBL-75M #2 #1 

いつもの事ですが、今回のセットも身切れする前にフックが伸びますよね・・・折れないので獲れますが・・・ギリギリのセッティングでしたね(笑)
「ライト過ぎるからね」と著名なサクラマスアングラーに言われましたがその通りです(笑) 誰にでもおすすめできるものではありませんよね。お疲れ様でした。